NZ在住翻訳担当者の備忘録

ニュージーランドに住む翻訳担当者が書き綴る(主に)英語に関する備忘録

2009-11

Flowers for Algernon

 先週末に図書館に行った時に、ふと思い出して、Daniel Keyesの「Flowers for Algernon」を探したら、あった! たしか高校生ぐらいの時に、「アルジャーノンに花束を」(まさにこの表紙だった!)という翻訳本を読んで、涙を流したことを覚えている。今回、読み終わって涙があふれることはなかったけれど、やっぱりいいなあ、と思った。最後の2文しかはっきりとは覚えていなかったので、当時、どう思ったのかは記憶にないのだけれど、高校生の時には理解や共感ができなかっただろうなあ、という箇所も結構あった。私もちょっとは大人になったものだ。ふぅ。

 IQ70未満のチャーリーは32歳。父親の知り合いのパン屋で清掃係として働き、周囲の「友人たち」に馬鹿にされていることも気づかず、楽しく暮らしている。ある日、知的障害者向けの夜間学校の先生に勧められ、賢くなるための手術を受けることになる。アルジャーノンは、チャーリーと同じ手術を受け、驚異的な知能を維持しているネズミの名前。

 ストーリーはチャーリーの手記(手術前後の変化を調べるためのProgress Report)の形を取っている。手術を受ける前のスペル間違いだらけで、幼稚な文体から、手術後のIQ180まで上がり、再び戻っていってしまうまでの文体・内容の変化がリアルに描かれている。IQが180になったから、チャーリーが幸せの絶頂だったか、というとそうではなく、あらゆる人と衝突してしまい、苦悩する。そして、この人並み外れた知能を駆使して、自分自身とアルジャーノンに関する研究を行うことによって、IQが急速に上がった同じ期間で元の知能に戻ってしまう、というこの手術の致命的な欠陥を発見する。段々と知能が下がっていってしまって、以前に自分が書いた文章を理解できなくなってくるところは、特に悲しい。もう手元にはないけれど、翻訳もひらがなや間違った漢字を使ったりして、この変化を巧みに表現していたように思う。



 私が読んだのはこの版ではなくて、たまたま図書館にあった大きい文字版だったけれど。英語は平易なので、とっつきやすいと思います。アマゾンで見たら、TOEIC470以上、とのこと。

 1年で唯一花火をやっていいGuy Fawkes Day(この日の説明は、もしよかったら過去記事へどうぞ)は昨日だったけれど、昨日はあいにくの雨だったし、今日は週末で天気もいい、とあって今日もドンパチ結構、うるさかったりしています。ではHave a nice weekend!
 

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Author:映子

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